龍渓禅師に因んで

西区九条の九島院さんにお邪魔しました。龍渓禅師開山の九島院には以下のような縁があるそうです。

来朝した隠元隆琦禅師は、徳川将軍に謁見し、宇治に萬福寺を開いて黄檗宗の開祖となりました。これらは龍渓禅師の尽力によるもので、龍渓宗潜は隠元禅師より印可を受けて、以後龍渓性潜と名のります。


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1660年、開山和尚として招かれた龍渓禅師は、ここ九島庵(院)開基法要のさなか、台風に襲われ座禅を組んだまま高波に呑まれました。境内には先代九島院和尚による漢詩が刻まれています。


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それより先、龍渓禅師は後水尾上皇に菩薩戒を授け、大宗正統禅師の師号を賜りました。

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龍渓禅師の亡くなった10年後、安治川が開削されます。河村瑞賢による防災事業でした。

この後宝永年間、官許を得て、霊亀山九島院となりました。