寳山寺、暗峠、慈光寺、額田

生駒駅を下車して商店街を抜けると、寳山寺参道の上りです。


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階段をゆっくりと登ると、途中、大和方面が望めます。
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燈籠の列、石畳の道を上って鳥居を抜けると惣門です。
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更に中門を潜って、本堂、拝殿です。
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この地は役行者の修行の場に始まり、江戸時代湛海律師は、葛城山の修行の後、生駒山に村人や郡山藩家老の援助によって堂宇を建立しました。さらに、近衛家煕の病気を治したことから好験は将軍の耳にも入り、天皇家、将軍家の祈祷が相次ぎ、以来多くの参拝者を集めています、と寺史は伝えています。
もと来た参道を下り、暗峠への道を進みます。
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標高300m.の等高線上の快適な漫歩は、修験道や宗教施設、瀟洒な建物が続きます。日曜日の森のレストラン「ラッキーガーデン」は賑わっています。そこの横道で大きな山羊に出会いました。 飼い犬のように紐に繋がれて、ゆったりと草を食べています。
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 やがて、広い国道308号線と出会い、暗峠への緩やかな登り道となります。それまでの平坦な道のままの調子で歩くと、少し疲れます。南側は、暗峠まで田園が続いています。
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 峠の茶屋を通り過ぎて、棚田からの道と合流するところで、国道と別れ、反対側の道を進みます。慈光寺に向けて静かで深い林の中を進んでいくと、小さな四つ角に出ます。そこが慈光寺の前です。
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同名の寺院は全国にありますが、この山号は髪切山です。1300年前、天智天皇の時代に役行者が開基しました。生駒山に前鬼後鬼が住み、人畜を殺傷して村人を苦しめていました。役行者はそれを聞き、不動明王に祈誓を修すると結願の日に、鬼は補足されました。両鬼は役行者の訓戒により前非を悔い、その誓いとして髪を切り、義覚義賢と名を付けられ、以後前鬼後鬼として役行者に仕え行動を共にしました。その場に建立した一堂が慈光寺と言われます。
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鐘楼の鐘は鎌倉時代のもので、開山堂には戦国時代の板絵千手観音像が安置され、どちらも大阪府指定の有形文化財に指定されています。春と秋の戸開式と戸閉式には、赤鬼青鬼扮装の二人を先頭に信徒たちが石段を駆け上がり開山堂の扉を開けます。千手観音が開扉され、六方に矢を放ち、無病息災を祈って護摩が焚かれます。
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 慈光寺から摂河泉展望コースの道を下山します。快適な山道はタタラ山を過ぎ、麓近くまで下ると額田山展望台です。
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少し休んで、枚岡公園から額田駅に向かいます。